yumetodoの旅とプログラミングとかの記録

旅や登山の記録やプログラミング関連の話とかフリーソフト紹介とか

四ツ谷駅の立体構造を調査した件

概要

空想鉄道東豊線四ツ谷駅を作るにあたって、四ツ谷駅に空間的余地があるかを調べた。必要な空間的余地が階段68段分に対して南北線の改札階とJR線の間空間的余地は階段40段分程度であったため不可能とわかった。一方南北線の改札階とほぼ同階層に東豊線のホームを置く場合の空間的余地は階段70段分であり可能であることがわかった。

目的

yumetodo.hateblo.jp

の記事にて、空想鉄道東豊線を引いた。

ここで物理的実現可能性を検証する追記を行っているのだが、四ツ谷駅に鉄道を通す空間的余地があるのか調査する必要が出てきた。

東京の地下鉄駅の標高データを高さ方向は直線につないだ3Dの路線地図によれば、南北線とJR線の間に空間的余地があるように見える。この確証を得るため実地調査する。

3dwarehouse.sketchup.com

route

調査方法

駅の階段の一段の高さはすべて等しいという仮定をする。

この上で各ホームや動線の高さの差を階段の段数を数えることで求める。

ただし、東京メトロには入場券が存在しない。このため一度南北線に乗り、市ヶ谷に行き、JR中央総武各駅停車で再び四ツ谷に戻る作業が発生した。

結果

調査は2019/10/03に実施した。唐突に調査に巻き込まれた@kamioda_ampsprgに黙祷を(死んでないって!)

階段の段数
JRホーム→改札階

登り30+5

JR四ツ谷駅方面改札→赤坂方面改札

登り21

赤坂方面改札→麹町方面改札

下り100

麹町方面改札→南北線ホーム

下り26

JR四ツ谷・麹町口→南北線階段上

登り 2段

* 目測で3〜4段くらいありそう

南北線階段上→ 麹町方面改札

下り42+39

JR四ツ谷・麹町口→JRホーム

下り33

図にまとめる

数字だけ書いてもよくわからないので図にまとめた。図は東京メトロが公開する構内図に雑にJRが公開する構内図を合成したものである。

四ツ谷駅構内図

南北線の改札階とJR線のホームの間の高さについて赤坂側と麹町側でまとめた結果以下のようになった。

麹町側: $39+42-(2+33)=47$

赤坂側: $100-(21+5+30)=44$

必要な空間的余地

南北線パンタグラフから集電するJR線や今回空想で引いた東豊線と同じ様式である。つまりホームからひとつ上の階層までは26段あれば十分となる。

ホームの高さは約120cmである。つまり階段に換算して約8段分である。

つまり必要な空間余地の大きさは

(南北線の改札階の高さ)+(東豊線のホームの高さ)+(東豊線のホームからJR線の軌道までの高さ)+(JR線のホームの高さ)=26+8+26+8=68

階段68段分である。

考察

赤坂側と麹町側で段数が違うのはなぜか
JRの麹町口と南北線の階段の上の段差の見積もりが2段ではない可能性

明示的に見えている段数は2段であったが、階段の手前は若干上り勾配になっていた。これによって麹町側47段は最小で45段にまで圧縮される可能性がある。

JR中央・総武緩行線のホームが傾いている可能性

ホームが水平でない可能性は十分にある。JR中央・総武緩行線四ツ谷~市ヶ谷間で中央快速線をオーバーパスする関係で市ヶ谷方のほうが高い可能性がある。

それぞれの階段の蹴上げ寸法が違う可能性

階段の蹴上げ寸法はすべて等しいと仮定したが、これが違う可能性がある。

建築基準法施行令第23条では22 cm以下とだけ決まっている

best.life.coocan.jp

また、

公共交通機関の旅客施設に関する 移動等円滑化整備ガイドライン バリアフリー整備ガイドライン 旅客施設編 平成31年4月 国土交通省総合政策局安心生活政策課 のp.46によると蹴上げ寸法は16 cm以下と示されている。

しかし何cmにしなければならないと定められているわけではないため、階段設置時期や設置事業者によって僅かな差異が出ている可能性がある。

南北線の改札階とJR線の間空間的余地はあるか

必要な空間的余地は階段68段分であり、これは40段あまりの空間余地には収まらない。よって南北線の改札階とJR線の間に線路を通すのは不可能である。

南北線とJR線の間空間的余地はあるか

では南北線の改札階とほぼ同階層に東豊線のホームを置くとしたら可能だろうか?

空間余地は$44+26=70$でこれは収まる計算になる。